今週読んだ本 2012/02/18
■オペラチケットの値段 佐々木忠次■
東京バレエ団を創設・主催、さらにさまざまなオペラ公演のプロデュースしてきた筆者が、新国立劇場を初めとする国のヒドイ「文化政策」について、アレコレと文句を言うための本。
読んでいて、書いてある内容はボクにとって目新しく、興味もあり、知識が高まった。
きちんと全部読みました。
日本オペラのチケットは何故高いのか?(欧州の劇団公演ではS席で3~4万円、B/C席で2万円くらい)
ヨーロッパは国や州が税金で7~80%を補助しているため、安い。
保護は、具体的には劇場というハードの提供だけでなく、劇団の運営そのもの。(楽団や歌手、プロデューサ、運営事務員等のソフトも含む。)
日本の補助はほとんど無いため高価。
文化政策としては、新国立劇場というハコモノとそれに付随する役人多数を抱え、その運莫大な営費は国庫から支出している。しかもそのハコモノは採算が取れないほど収容人員が少ないため、そこで開催するオペラチケットは高額となる。
いっぽう、それ以外の劇場で行う場合は補助がないため、高額。→つまり日本のオペラは高額。
が、読んでいてあまり気分のいいものではない。
そーいや、「文化は行政が育てるものではない」とか前の大阪府知事が言ってたなー。
そーか?
本当に必要な文化は民が育てるのだそうだ、吉本が好適例だそーだ。
そーか?
書いてあること自体が不快なことなので仕方がないが、語り口もあまり上手ではない。
なので、★★★☆☆
- オペラ・チケットの値段/佐々木 忠次
- ¥1,680
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作曲家である西村朗さんは、NHKテレビ「N響アワー」の司会者。
その番組内のコーナーで、クラシック音楽のさまざまなエピソードを紹介。
そのコーナーを本にしたもの。
コーナー自体がわずか3分間のことなので、ツッコミ度合いが浅く、もう少し知りたいという点で非常にじれったい。
つーわけで、1時間くらいでパラパラと読み飛ばしてていどで読了。
なので、☆☆☆☆☆
蛇足;カプリッチョとは「奇想曲」の意。イタリア語。
■52%調子のいい旅 宮田珠己■
最近ハマっている宮田珠己氏の本。
雑誌「旅行人」に寄稿したエッセイを中心に編纂。題名にある52%とは、収録された28本のエッセイのうち52%が旅行に関するものであるため。筆者も書いているが、「そんなこたー、どーでもいい」のである。
この本に、氏の提唱する「スチュワーデス=ソウガメ理論」が展開されている。
そもそも飛行機は落ちたらオシマイである。なので怖い。
できれば乗りたくないが、船旅ができるほど金も暇もないので仕方なく飛行機に乗る。
乗って若くてきれいなスチュワーデスだとダメである。ベテランのオバハンスチュワーデスだと安心である。
なぜか?
ベテランは今まで何千回という飛行実績があるはずで、その間事故に遭っていないため健在なのである。
ということは、そのベテランは強運なはずだ。なのでそのベテランが乗っているこの飛行機は大丈夫!
と、いうもの。こうスジを書いてしまうとツマランけれど、氏の語りは独特なので面白いのである。
きちんと全部読んだが
「宮田氏の作品のわりには」全般的にはあまり面白くない。(宮田氏への期待は大きいのである)
なので、★★★★☆
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1980年日本公演 のDVD
プロコフィエフ ロメオとジュリエットより
ドボルザーク スラブ行進曲
良さがよくわからん。
なので、評価不能。あとでまた観よう。