トリオ・ラ・プラージュ 結成10周年記念公演を聴いてきた
トリオ・ラ・プラージュ 結成10周年記念公演を聴いてきました。
・ピアノ:渚智佳さん
・ヴァイオリン:田口美里さん
・クラリネット:近藤千花子さん
の3人のアンサンブル。
こういう組み合わせってあまり聴いたことないな、と思っていましたが、司会を務めたピアノの渚さんもそのようにおっしゃっていました。
HPによれば、
メンバーは、コンセール・マロニエ21という栃木県の音楽コンクールの各部門優勝を機に出会い、トリオを結成。
2012年、結成10周年を迎える。
これまでに、世田谷美術館プロムナードコンサート、JTアフタヌーンコンサート、2005国際クラリネットフェストTAMA東京、練馬区クラシック音楽祭、世田谷区民コンサート、栃木県総合文化センター『はじめてのクラシック』等に出演。那須野が原ハーモニーホールにおいて2004年より継続中の『0才からのファミリーコンサート』『ファンタスティック・コンサート』両シリーズは今年で15回を数えるほか、栃木県学校訪問演奏会事業ではこれまでに80校あまりの小中学校にて演奏している。
ヴァイオリン、クラリネット、ピアノという珍しい楽器編成を生かし、メンバー自らが編曲を手掛けたオーケストラ作品のレパートリーも数多い。
2005年、アメリカ人作曲家B.スターク氏に新作を委嘱・初演。また、俳優・下條アトム氏による語りとのコラボレーションや、アンデルセンの人生をテーマとした全曲オリジナルの物語作品(作曲:渚智佳)を発表するなど、ユニークな活動を展開している。ブラージュとは、フランス語で『渚』の意味で、三人の音色がそれぞれ波となって交わり合い、浜辺から大洋へと広がっていくように・・・との願いを込めたもの。
だそうな。
みなさんの経歴は次のとおり。
■田口 美里(ヴァイオリン)
日本クラシック音楽コンクール全国大会第1位。『コンセール・マロニエ21』弦楽器部門第1位。他、多数のコンクールにて優勝、入賞。第71回読売新人演奏会、東京文化会館新進音楽家デビューコンサート、サイトウキネンオーケストラ、アフィニス夏の音楽祭等に出演。現在、東京都交響楽団団員、桐朋学園子供のための音楽教室ヴァイオリン講師。ソリスト、室内楽での活動も幅広く行なっているほか、後進の指導にも力を注いでいる。桐朋女子高等学校音楽科、桐朋学園大学、同研究科卒業。それまでに、恵藤久美子、原田幸一郎、堀正文各氏に師事。
■渚 智佳(ピアノ)
京都ピアノフェスティバルにてグランプリ受賞。全日本学生音楽コンクール全国大会高校の部第1位。園田高弘賞ピアノコンクール第1位。『コンセール・マロニエ21』にて第1位。東京都交響楽団、大阪シンフォニカー交響楽団、チェコ・フィル八重奏団などと共演。全音ピアノ教則本CDシリーズ『ソナチネ・アルバム1・2』『ツェルニー50番』など録音多数。幼少よりヤマハJOCにて自作曲を発表し、海外公演にも参加。東京音楽大学付属高等学校ピアノ演奏家コースを経て同大学同コース卒業、東京藝術大学大学院修了。ヤマハマスタークラス・ピアノ演奏研究コース等にて後進の指導にあたる。
■近藤 千花子(クラリネット)
東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校を経て、2005年東京芸術大学音楽学部を首席卒業。安宅賞、アカンサス音楽賞受賞。第6回コンセール・マロニエ21、木管部門第1位。第14回日本木管コンクール第2位。第75回日本音楽コンクール第3位、第78回日本音楽コンクール第2位。第2回Beijing International Music Competition第3位。第22回日本木管コンクール第1位。芸大フィルハーモニア、桐朋アカデミーオーケストラ、東京交響楽団等と協奏曲を共演。これまでにクラリネットを磯部周平、山本正治、村井祐児の各氏に師事。現在、東京交響楽団クラリネット奏者。
田口さんは東京都交響楽団、近藤さんは東京交響楽団の団員になられたそうな。
毎年たくさんの方が音大を卒業するけれど、プロとして生きていけるのはごくわずか。
実力があればよいというわけではない。
オーケストラの団員になるのも大変だったでしょう。
3人がトリオを組んだのもその辺の事情があったのかもしれない。
さて、曲目は次のとおり。
1.モーツァルト:連弾のためのソナタ変ロ長調K.358 ※トリオ・ラ・プラージュ編曲
2.チャイコフスキー:「くるみ割り人形」Ip.71aより ※トリオ・ラ・プラージュ編曲
マーチ、金平糖の踊り、ロシアの踊り、花のワルツ
《休憩15分》
4.ベルク:アダージョ 室内協奏曲より第2楽章
5.リヒャルトシュトラウス:薔薇の騎士組曲 ※トリオ・ラ・プラージュ編曲
《アンコール》
1.マスカーニ:「カヴェレリア・ルスティカーナ」より間奏曲
2.ビゼー:「カルメン」組曲より ※トリオ・ラ・プラージュ編曲
1がストラヴィンスキーのイタリア組曲の予定だったけれど、上のとおり変更になっていました。
著作権者からの厳格な指示により編曲の許可が出なかったからだそうな。
ピアノとヴァイオリンとクラリネットを使った曲なんてそうそうないから、どうしても編曲せざるをえないわけで、その点が難しいね。
今回の演奏曲も彼女達が編曲してレパートリーをコツコツと増やしてきたもの。
みんな思い入れのある曲なのでしょう。
で、感想。
あまり楽しめなかった。
でもそれは彼女たちが悪いわけではない。
ひとつは、ボクの隣に座った男の子(中学生かなぁ)が開始5分後から熟睡あそばして、鼻息も荒くて(鼻水ジュルジュルさせるし)気になって気になって演奏に入り込めなかった。
お父さんと兄・妹の3人で来たみたいだけど、3人とも興味がなかったみたい。それなら前の席に座るなよ。だいたい演奏者に失礼だよ。
また、それを気にして隣に座った妹がツンツンとつついて起こしてあげるのだけど、何度もそれをするのだから兄貴はついに逆切れして殴り返したりして・・・。
そっちの方が気になって仕方がなかった。
だいたいチケット代が安いコンサートはあまり気が進まないのよ。真剣に聴かない人が来るんだもん。
無理して来なくていいのに。
無料のコンサートもモチロンですが、スポンサー付のもダメ。
二つ目はボクの好みの問題。
この3つの楽器の組み合わせでは楽しめない。やはりオーケストラがいいな。アンサンブルに厚みがない、と感じてしまう。いやこれはボクが不勉強なせいなのだ。
ヴァイオリンやクラリネットはオーケストラの一員として存在する楽器だとしか思えんのだ。
その点、ピアノはソロでも聴けますが。でも繰り返しますがこれは僕のせいです。
三つ目は選曲。
バルトークとかベルクとかはわからん。面白いと思わないのだ。やはり古典じゃないと。コレも僕が不勉強なせいです。
じっさい途中でタイクツだなぁ、と感じたのだ。それが正直な感想だから仕方が無い。
もっと勉強しないと楽しめないのだな、たぶん。
次回は11月、東フィルのチャイコフスキーです。
イタリア奇想曲、ヴァイオリン協奏曲(Vn川久保賜紀)、そして交響曲第4番というテッパンな選曲。
今回は初めて2階席中央にしてみた。どんな音が聴けるのか楽しみです。