平原綾香の発声法
めったに聴かないPOPS。
(何を聴いたららよいかわからないし、聴いてもみんな同じに聞こえてしまうのだよ。)
でも、その中で珍しく聴くのが平原綾香。
ウマイというわけではないけれど。歌い方が特徴があって面白い。
デビュー以来聴き続けて来て、うまく説明できないその独特の歌唱法(演歌に近いよね」)をズバリと説明してくれいる文章に出会ったので、備忘として記録。
NTTの「教えてGOO」内での質問で見つけました。(消えてしまうかもしれないので引用します。リンクはコチラ→★
■平原綾香さんの発声(発音)法について■
質問者:chako3chako投稿日時:2006/08/19 16:51.
私は流行歌というもの大変にうといです。
しかし実は、言語学・音声学者のはしくれでして最近耳にした平原綾香さんという歌手の歌い方に大変驚きました。
平原さんはほとんどの母音を有気化させて歌われています。
有気化というのは「あ」の前に呼気がはいることで「は」の音に近くなります。
同様に「い」は「ひ」に聞こえやすくなる。息が多い歌声とでもいうか・・。
また、多くの子音では必要以上の摩擦音化が顕著です。
「た」は「ったはぁ」
「さ」は 「っしゃぁは」 のように・・
専門的には
肺からの呼気を音に変えることを発声というので
歌手というプロでありながら
発声の手抜きをして息だけ出しているような気さえして、
しかも多すぎる有気音と摩擦音のせいか
一曲聴き終えるとこちらの耳がなんだか痛い。
しかし、平原さんの歌声は
「癒される」と表現され大変な人気だと知りました。
トリノオリンピックの主題歌(?)に選ばれたくらいの人気ですから
個人的な好みを超えて
いまの世相が求める歌手のお一人なのだろうと
思います。
そこで質問なのですが
(ファンの方には叱られそうでこわいのですが
誤解なきよう、あくまでも専門的な興味からの質問です・・・)
耳が痛くなってしまう発音の連続・・という変わった歌い方のどんなあたりを
「癒される」と感じて多くの方がお好きなのでしょうか?
また、あの有気化・摩擦音化は平原さんの喉からの自然のものではなく
ミキシング作業の過程で人工(機械)的に誇張しているものですか?
だとしたらやはり、過度な有気化・摩擦音化が社会に望まれている理由はなんだと思いますか?
当方、歌謡分野にうといのでお手柔らかにお願いします。
ファンの方々に不愉快な表現があったとしたら謝罪いたします。
■いちばんいいとボクが思った答え■
いい、わるいは別にして、じつは私もあの発声法にはビックリした一人です。
ヴォイストレーニングを受ける場合、口を大きく開けて、おなかの底から、のどを使わずに声を出すことを求められ、有気音や摩擦音、鼻音のようなテクニックを用いて“ごまかす”ことを嫌います。
ですから発声で勝負する多くの歌手に、平原綾香さんのような歌い方をする人は少ないので、逆に新鮮に感じるのでしょう。
言語学・音声学者の専門家であるchako3chako先生もよくご存知の通り、サンスクリット等の影響を受けた多くの言語には、有気音等が多いですね。
chako3chako先生にお聞きしたいのですが、私たち東洋人には親しみやすい音なのでしょうか?
有気化・摩擦音化が社会に望まれている理由は、やはりカラオケでまねがしやすいということではないでしょうか。
けして平原綾香さんを非難しているのではありません。
やはりプロは多くのファンに好まれるような歌い方が必要です。
平原綾香さんは多くのファンに受け入れられたのですから・・・
chako3chako先生、さすがに目の付け所が違いますね!!!
度重なる失礼の段、ご容赦ください。
////////
質問者さんの言うとおり。そう言われれば、そうだよなぁ、と感心。
有気化って言うのか。こういうふうに説明されると非常に納得がいきます。
ついでに言えば、低音と高音の発声がまったく別。こういうの↓
■LOVE STORY■
これはベートーヴェンの交響曲第9番第3楽章をモチーフにした曲。
1:47からの低音部と2:07からの高音部に注目。
いわゆる裏声だね。
こういう発声法は本来はダメダメなんでしょうね。
それでも(あるいはそれだからこそ)惹きつけられるのかもしれない。
(もっとも賛否両論で、そこが大嫌いダ!という方も多い)
今年迷った末、行かなかったコンサート。来年は行ってみるか!?
ランキングに参加中→